ヤフーニュースで、「子供の夏休み期は、給食がない分、手間と食費がかさむし、遊興費もかかるのでつらい」という親の声があがっているという記事を読みました。
日本は、経済先進国だったときの名残で、「普通」の水準が高すぎると思います。
子供は、三食栄養バランスの良い物を食べて、スマホを持ち、夏休みは家族でどこかへ遊びに行って思い出を作り、高校→大学まで進学する(さらには大学院まで)・・・
みたいなのが普通になってますが、ちょっとこのハードルは高すぎて厳しいと思います。
食事に関しては、重きを置く必要があると思いますので、国が支援すべきマターだと思いますが、
もうちょっと、生活のグレードを下げて、「それが普通」になるくらいがいいなぁと思います。
例えば、仕事ですね。
昔の「貧乏子だくさん」の家の場合、子供は早くから仕事に出て、家計を助けていたと思います。
厳しい職場環境で子供は鍛えられ、たくましく自立できるようになれば、本人は食うには困らなくなるでしょう。
そういう実践ができる職業訓練の仕組みが、社会の公器としてあった。
現在、日本国内の内需は少なくなく、供給不足になっているので、人手は欲しいはずです。
なので、高卒で、どんどん雇って、稼ぎまくるのが「普通」であってもいいはずです。
中卒でも良いと思います。勉強なんて、やる気があれば大人になってからでもできるので。
もちろん、大学で学びたいのであれば、行けば良いと思いますが、
就職までのモラトリアム(猶予期間)として、別に学びたくはないけど、なんとな~く、みんな行っててそれが普通だから行くみたいな、
しかもそのために奨学金(借金)してまで、「普通」を獲りにいくって価値観は、ちょっと見直した方がいいと思いますね。
中卒では、「常識が無かったり、常識を知ることの重要性がわからなかったり」するかもしれませんが、
本人が「仕事で稼ぎたい、早く業務を覚えて一人前になりたい」という意欲さえがあれば、数年やれば絶対にモノになると思います。
問題は、その意欲を持った行動の受け皿となる公器がないことです。
有名な大企業でも、職場は非効率なやり方をずっと変えないとか、社内政治下で萎縮したりして、「がんがん稼ぐ」ことが封じられているケースがあるのだと思います。
そうなってくると、結果としては「稼ぐことができずに」「ハードルの高い『普通』目指してぴょんぴょん跳んでしんどくなる」という
利潤を生まない自縛(自らを縛る)ような、苦行になっていて、よろしくないと思います。
もし私が今子供だったら、どこかの工業高校卒で、鉄工所とかに行って技術を磨くかなぁ。
実際は、高卒後、簿記の勉強をして、個人の会計事務所に就職したのですが、これも似たような感じですね。
18歳の当時は、将来の職業のビジョンとか目標とかほとんどなくて、
「とにかく子依存体質の親元から離れて、一人暮らしをしたかった」一心でしたね。
あんまり勉強がはかどらず、地方の大学の小論文試験とかにチャレンジして、受かりませんでしたが。
センター試験とかも、ろくなスコアだしてなかった・・・
こういう経験をした目線でいうと、もっと中学生の頃から、
「世の中にはこういう職業があるよ」の一覧を、知りたかったですね。
そんで、「高卒から働くのって、普通だよ」っていう価値観が大勢だったら、
「よっしゃ働くか!」と思ったかもしれません。少なくとも、そういう選択が「リアル」に感じただろうなと思います。
大学に、借金までして行くって、不思議です。
世の中に、「マジで学びたい」って人、絶対数はそんなにいないと思うんですけどね。
私は「親元を離れたい」から、地方大学を受けましたが、大学はそもそもそういう逃げ場所じゃないでしょう。
自分たちで、いびつでハイレベルな「普通」をせっせと作って、維持して守って、
そこを目指してがんばって苦しむって、
私はやりませんね。みんなそうしたいのでしょうか?
かつての日本の普通から、グレードダウンするのは、確かに「不幸っぽい」ですけど、
別に・・・慣れればだいじょうぶじゃない?と思います。
私は中卒、高卒、専門卒でもいいですけど、年齢が若い段階から、仕事を覚えて・業務のスキルを鍛えられるような社会の公器を用意するのが良いと思います。
人材を減点方式で椅子取りゲームさせるのではなくて、
より多くの雑多な人材を育てて洗練させる方向、そうしたら、経済的にもプラスだと思います。
ってニートが言っても説得力ないかもしれませんけど。
おわり