今日、ドル円が下がって、ドルを持っている私は含み損がでたのですが、とりあえず許容範囲なので静観しています。
エクセルで、運用方針や先のキャッシュフローの見通しなど、メモっていたのですが、
そのメモ(ちょっと過去の自分が書いた)にこういう文言がありました。
「最重要なことは、以後1年間の費用規模を予測すること」
なるほど、確かにそれはそうかもしれない。出ていくお金がわからない状態では、収支0以上にコントロールすることは不可能ですから。
「無理な節約を常にすることは、必ずしもリスク対応となるとは限らない」
読んで、これを書いたことを忘れていた私は「はっ?」と意味がわからなかったです。
3日前くらいに読んで「こいつは何を言っているんだ?」と思いました。
節約できるなら、それに越したことはないじゃないか。
しかし、今日、意味がわかりました。
節約は、コストカットした分のお金を浮かせることはできるけど、「リスク対応には」ならないということ。
例えば、
年間、収入100で支出100だった場合・・・
無理に節約して、支出70にまで落とすと、
年間、収入100で支出70になり、30の利益がでます。
これは良いことです。だって30利益が出たんだから。
しかし、もしも状況が変わって、収入が減った場合。
年間、収入70で支出70になったとする。
ここで、どう思うか。
「トントンだからまだ大丈夫」と思うかもしれません。しかし、これがリスクを招き入れる判断になります。
収入が100→70になった時点で、例えば70→60になる可能性もあるわけです。
なので、正しい判断としては、収入70に落ちた時点で、アラートが鳴り、何らかの対策を取るように速やかに動くべきなのです。
しかし、収入70でも支出も70でがんばれてるから、「まだ大丈夫」と誤った判断を招きます。これが「必ずしもリスク対応になるとは限らない」の意味でした。
なまじっか、支出をそぎ落とす努力をすることによって、断崖の崖っぷちで転落しそうな状況においても「まだ大丈夫」と平気な顔をすることが起こりえます。
なので、リスク対応としては、「やろうと思えばコストカットできる」というカードを持っておいて、その切り札をできるかぎり手の中に持っておく、というのが正しいです。
収入が100→70にまで落ちた時に、そのコストカットカードを切って、支出100→65まで落とすことができる可能性があります。
カードを認識して、手に持っておいて、切ることで、確信を持って思い切った決断ができるようになるんですね。
平時に無理してコストカットして、支出70まで落としちゃった。それで30利益出た。その余裕に浸っていると、いざ、不可抗力的に「収入が減った」とか「支出が膨らんだ」というイベントにたいして、「満身創痍で対応ができずに立ち尽くす」ということが起こるのです。
給食を作る会社が潰れた、というニュースを見て、「あぁ、コストカットして、満身創痍になって、倒れたんだな」という印象を受けました。
「無理な節約を常にすることは、必ずしもリスク対応となるとは限らない」
うーん、なるほど。
確かにそうだな、と思いました。