A diary 8/31

ゴキブリホイホイならず、「都合の悪いことホイホイ」があったとする。

 

都合の悪いことを、捕獲して、ゴミ箱にポイできるので、このホイホイはとても有用だし、困っているときは重宝するでしょう。

 

都合の悪いことホイホイは、その価値の高さから、「もっとこのホイホイを、拡張していこう、あらゆる程度・質の都合の悪いことに対処できるように改良し続けよう」というムーブメントが生まれます。

 

大きな問題、肥大化する都合の悪いことに対して、がんばってホイホイをパワーアップさせて対応してきました。

 

他のことはやらなくてもいい、なぜなら、ホイホイさえ十分に機能していれば、都合の悪いことはすべて押さえ込めるのだから。

 

そうやって、ホイホイのおかげで、ちょっとやそっとの都合の悪いことでは、全く問題にならなくなりました。

 

世界に平和が訪れました。よかったよかった。

 

THE END

 

しかし、続きがありました。

 

ある人が疑問に気づきました。「もう平和ですけど、ホイホイの製造って、続けなきゃいけないでしょうか?どうしましょう?」

 

「うーん」みんなで考えました。

 

「今までホイホイに頼って上手くいってきたから、このまま同じようにやってればいいんじゃない?」

 

「ホイホイの製造や改良が止まると、なんか不安ですね」

 

そういう意見が出たので、ホイホイの生産は継続することにしました。

 

「都合の悪いことホイホイ」は、年々バージョンアップされ、たくさん製造されました。

 

しかし、世の中は平和なので、ホイホイは売れずに在庫が溜まっていきました。

 

「『都合の悪いことホイホイ』が、売れ残る問題が起こってるぞ!」

 

「その問題は、ホイホイでポイできないんですか!?」

 

「無理だ、それはホイホイが自分を破壊することになってしまう」

 

「じゃあ、どうすれば?」

 

「そうだこうしよう、ホイホイが売れるように、世の中にとってちょうど良い『都合の悪いこと』を、俺たちが意図的に供給するんだ!」

 

「なるほど、そうすればホイホイが活用されて、万事OKですね!」

 

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このように、凸(対処法)と凹(問題)が上手くはまるためには、「都合の悪いこと」も作りださなくてはいけない、というジレンマはあり得ます。

 

私個人的には、「いったん初心に帰って、冷静に状況を見た方がいいですね」と思います。