A diary 8/22

毎日新聞で、「経済指標GDPに見直しの動き」という記事を読みました。

 

内容は、

 

・GDP(一つの国の一定期間内に生み出された製品・サービスの付加価値の総額)がすべての経済活動をカバーできておらず、やや形骸化している。

・現時点で、金換算するのが難しい経済活動の例は、インターネット通販での「おすすめ商品の提示」の仕組みや、Youtube等のデジタル領域の無料サービスや、家庭の家事や、社会の持続可能性に寄与する活動などがある。

 

という趣旨でした。

 

私は資本主義オンリー主義をへぼいと言っていましたが、その理由のひとつが、金が実際の経済活動を正確に反映していないのに、金の流れを基軸としてそれに人が追従するような仕組みでは、社会福祉など、カバーできない分野があり、経済成長ですべてを解決しようとしても「頭隠して尻隠さず」になるから、でした。

 

なので、GDP指標を改良(新要素を補足する)する流れは歓迎です。

 

GDP指標をパワーアップするのはいいですけど、一番大事なことは、「金の流れ」と、「人の価値観」の二軸での客観的な評価をすることであり、いかにGDP指標の算入範囲を広げたとしても、「人が金に従う」ことは避けた方がいいと思います。

 

まぁ「人が金に従う」のは、個人個人の判断になるので、私としては「幅広いGDP指標」の使用のみの達成でも、最悪ではないです。

 

家事とかをGDPに入れるのであれば、例えば「料理が上手くなって家族が喜んだ」としても、それは付加価値の増とみなされるということですよね。

 

これが社会的に認められると、家事や介護をする主婦や主夫が「私だって社会に貢献しているんだ」と思って、会社でキャリアアップすることだけが仕事の在り方じゃないという認知の変化が生まれるかもしれません。

 

ただ、例えば家事の働き具合を、数値化するというのはかなり難しそうですね。

 

そもそもミクロな活動を、数値で、マクロ的に把握するなんて無理、すくなくとも現状ではその技術はないと思うので、例えば料理だったら、「ALL外食と仮定した場合の費用マイナス自炊での費用=家事による付加価値」みたいな計算になるんでしょうか。

 

この計算だと、生活費を、食費とかいろんな科目に分析できれば、一応計算はできそうですね。精度が高いかはわかりませんが。

 

あるいは「あなたは家での食事(自炊)にどれくらい満足していますか?普通を100とした場合の満足度を教えてください」みたいな数字をアンケートして、それを計算の基礎にするとか。

 

まぁ、けっこう無理そうですね。

 

そもそもマクロからのトップダウンだけでコントロールするのが無理があって、マクロからの下方向と、ミクロからの上方向、両方把握した上での行政というのが定石的な方法だと思います。

 

つまり、監視社会のようなものが必要ですね。

 

監視というと「規制当局への不信」が前提になっているようですが、あんまり意味のない不信はやめて、お互いある程度信頼した上で、情報共有を図って、相互理解するというのが正道だと思います。