世代間格差への対応

日本は高齢化社会と言われています。ググって人口グラフを見てみました。

 

世代別の人口を見ると、一番分厚い層は、40~55歳くらいのゾーンで、次に多いのが70~75歳のゾーン。

 

自然減ですでに高齢者が減りかけているためだと思いますが、高齢者が特に多い、という感じではなく、おじさんが多いという感じですね。私もおじさんです。

 

で、それに加えて、0~40歳までのゾーンが、綺麗な逆ピラミッドの線形を描いています。

 

今、70~75歳のゾーンが、まさに今高齢者向け福祉・社会保障を享受しているタイミングで、これから5年~10年間は国のお財布事情が厳しくなり続けるでしょう。

 

でも、これは一つ目の山で、本番は、40~55歳のゾーンの人たちが70代になったときがもっと厳しいでしょうね。今から15~30年後だから、2037~2052年辺りです。

 

一つ目の山はMMTの目くらましでごまかし通すことができても、この山は、まず越えられないでしょう。子供が減り続ける進行度が大きすぎるからです。

 

よって、おそらく今から10年後辺りで、本当にやばくなる15年後時点の予想図というのが解像度高くなってくると思うので、年金支給額の減額や、健康保険料の増額、各種税金の負担増、とかポコポコ実施されると思います。

 

今から子供が増加に転じて、それでやっと凌ぎきれる、くらいの水準だと思います。つまり、現実的な話でいうとまず凌ぎきれませんね。

 

こういう現象を見て、「今の世代が、未来の世代へ負担を押し付けている」という批判をよく目にしますが、まぁ、確かにそうですね。

 

それを聞いたZ世代の人が、「じじいやおっさんはロクなもんじゃねえ」という意見を持って、いい歳こいた大人に対して軽蔑と批判のまなざしを向ける、ということも起こりえると思います。

 

ただ、Z世代(ZというとドラゴンボールのZ戦士を連想しますが)の人にアドバイスをするとすれば、世代間格差に意識を奪われても生産性ないよ、ということです。

 

例えば、父親がパチンコ三昧で、子供の教育費までギャンブルにつぎ込む、サラ金で借金もする、という家庭に生まれたら、家の家計は厳しくなるのは当たり前のことです。

 

ここで、父親を軽蔑し、批判しても、おそらく状況は好転しません。言ってわかるような相手ではないからです。そういう相手に対して、あなたのエネルギーを投資するのはドブに金を捨てるのと同じことです。

 

この例えを日本に置き換えても、同じことが言えます。子供に苦労をかけても知ったことじゃない、自分が優遇されればそれでいい、と思っている人間が多数なら、そりゃあ国家財政もきつくなります。当たり前のことです。

 

だって同居人がそういう過度に利己的な人なんだから、家族は困るでしょう。困ることは自然なことです。問題はじゃあそれをどうやって解決するかです。

 

まず第一に、自分がまともになることです。社会保障費や税金がばか上がりして、そこでギャアギャア騒いでいるようでは、あなたも利己的人間の仲間入りになり状況は好転しません。

 

なので、自分が生きてる間さえよければ良いと思ってる人のことや、その人たちがいるせいで降ってくる不当な損害については、受け止めるしかありません。

 

受け止めて潰れないようにするにはどうすべきか?その解が「自分がまともになる」です。ちゃんと世の中において付加価値を創造し、給料をもらい、費用を管理して、生活していく。この営みをちゃんとできるようになる必要があります。

 

これ言ってて私はどうなんだ?と疑問が湧きました。私、何も付加価値を創造してないやん・・・だめだこりゃ。でも、働いてた期間もあるんですよ。早期引退ということで勘弁してほしいです。

 

私はまともじゃないかもしれませんが、とりあえず続けます。

 

第一に重要なのは、「まともじゃない人はほっといて、あなたがまともになること」。第二に重要なのは、「大きな野望を抱くこと」です。

 

通常、乗ってる船が沈みかけてるならば、荷を捨てて、船の重量をコンパクトにするのが正しいですが、国が沈みかけてる場合は、最終的に「通常の航行ができるようになる」ことがひとつの明確な中間ゴールになります。

 

つまり、逆境を耐えるだけではなく、逆転することがマストであるということですね。

 

これが嫌な人は、海外に逃げても大いに結構です。逃げる人もほっといて笑顔で背中を見送るとしましょう。

 

で、残ったまともな人たちは、国の再建だけに留まらず、(経済的に)進歩していく国にグレードアップさせる道を歩きましょう。

 

緊急事態だからといって、長期的に縮こまらずに、(一時的な戦術として縮こまることは良いですが)、大きな夢に向かってコツコツ努力しましょう。

 

教育改革とか、政治へのIT導入とか、世界フィールドでの付加価値創造とか、日本国という船が安全航行できるように、早道となる手を打っていけば、私は必ずそれは達成されると思っています。

 

そういう大人の背中を見て育った子供は、同じようにやってくれるでしょうし。

 

好循環を作り出すのは、最初のきっかけ作りがちょっと大変だけど、「やるぞ」という意思があれば大して難しいことじゃありません。

 

「求めよ、さらば与えられん」というルールはこの世にあります。キーワードは、勇気と確信ですね。