時間とラジオ

人間は誰であっても未来は読めません。できることは起こる可能性が高い未来を全列挙して、その中で優先順位を付けて予想することや、希望する未来が実現するように行動で操作するくらいのことです。

 

何で未来は読めないんだろう、と考えてみました。それは、見えている世界の変化が一方的だからです。シンプルですね。

 

家のテレビで録画したドラマは好きな時に再生して、CM早送りが進みすぎたら、本編部分まで巻き戻す、ということが可能ですし、停止も可能です。

 

一方現実世界は、例えるならば映画館で映画を観ているようなもので、スクリーン上に流される映像をただ観ていることしかできません。逆に言うと、技術的・権限的な制限をクリアできたら、人間も現実世界を巻き戻す、一時停止する、ということが可能になります。

 

一時停止や巻き戻しをしたら、私たちの意識はどのように世界を認識するか、想像してみると面白いですね。

 

もし一時停止したら四肢も止まる、心臓も止まる、光も止まるので、おそらくブラックアウトするでしょう。気絶しているときとか、死んでいるときと同じようになると思います。

 

もし巻き戻すと、その巻き戻しの変化を見て、私たちは「時間が流れている」と感じるでしょう。太陽が西から昇り、滝の水が下から上に上がるといった現象が見られると思います。人間の歩行に関しては、後ろ向きに歩くことになりますが、私たちはそれに違和感を感じません。

 

あとは時間の流れが同期しているのがどの程度の範囲なのか、という点が問題です。それぞれの人間たち、物質、量子、もっと深く広い範囲かもしれません。なので、もし時間を止めたり戻したりするためには、人間目線でいうとめっちゃすごい技術力と、めっちゃすごい権限が必要です。いわゆる妄想の類です。

 

時間はいじれないけど、そういう広い範囲まで時間が同期している、というのはけっこう興味深いですね。

 

東京の渋谷区に行ったら時間(見える世界の変化)が速く進んで、八王子市に行ったら時間が遅く進む、ということはあまりありません。

 

相対性理論で言うと、高速移動中は時間が変化するようですが、自身が変化しているのならば、時間(見える世界の変化)も変動があって当然のような気がします。ここでは、人間が立ち止まって時間を感じていることを想定しています。

 

これだけ同期しているとなると、思いついたのがラジオです。

 

ラジオは、特定の周波数で電波を発信して、受信側が同じ周波数設定(チューニング)をすると、スピーカーから音声が聞こえる(世界が見える)という仕組みだったと思います。

 

私たちが見ている世界(宇宙)は、もしかしたら「AMプリズン放送局」が発信している放送なのかもしれません。

 

さらに、世界には物質的な側面と、精神的な側面があります。物質の放送「AMプリズン」と、また別の精神の放送「FMティアーズ」を同時受信しているようですね。

 

AM放送とFM放送をハイブリッド受信するとは、人間もなかなか高性能ですね。しかも、2つの放送がお互い連携しているようにラジオが聞こえるので、放送局側もなかなかやりおる、という評価になります。

 

さらに突っ込むと、物質放送「AMプリズン」は重なってますね。三次元空間の重なり、四次元です。おそらく日本の「AMプリズン」とアメリカの「AMプリズン」は異なっている可能性があります。両者は共通している範囲もあるけど、異なっている部分もある、そういう同系の複数放送を四次元的に重ねている、というのが「AMプリズン」だと思います。

 

さきほど渋谷区と八王子市は同じ時間が流れている、と言いましたが、厳密には違うかもしれません。そういう複数レイヤー(層)をかなりの数、定義を異にして、重ねているのが物質世界なのではないかと予想します。これは完全な予想なので違うかもしれませんが、多分合っています。

 

この世界がラジオ放送みたいだ、と考えると、「なんだ結局エンターテイメントの類か」と思ってちょっと楽しくなります。

 

実際はエンターテイメントじゃなくて「スパルタ教育放送」「ラジオドラマ~絶望~」かもしれませんが、楽しいコンテンツもあるので、希望を持ちたいと思います。