呉智英さんという人

岡田斗司夫さんのyoutube動画で、呉智英さんというアニメ文化にも明るい学者の方の名前が出てきて、この方が「心理学者は安易に人について説明することで満足してる気になっているので、信用できない」のような内容のことを言っていたそうで、「ほほぅ」と思いました。

 

呉智英さんは、けっこう尖っている感じがするので興味が湧き、ツイッター呉智英さんの発言集みたいなbotアカウントをチェックして読んでみました。

 

発言傾向をまとめると、

 

①知識人と大衆は違う

②民主主義、人権主義が嫌い

孔子儒教が好き

 

こんな感じでしたね。最初思ったより、普通の学者さんという感じでしたね。尖り方が、異形でななく、ノーマルに吠えてるだけだったので、「そうか、なるほど」と私のテンションが平常になりました。

 

①については、何なんでしょうね、時代のギャップなんでしょうか。「知識人は知識がある人」という定義では満足できないのでしょうか。この対比構造というか、壁を設けなくても普通に生きていけるし、幸せにもなれると思うのですが、昭和初期の当たり前はよく実感できません。

 

②については、本当の事を言ってしまうと、社会システム自体、社会にとって重要なファクターじゃないし、今いる構成員とよくマッチしたシステムを好きに選べばよくて、マッチしてないシステムを選んだらロスが大きくなって辛いよ、ってなるだけですね。よって「構成員が正確に本心を表現し、政府がそれをきちんと吸い上げる」ことが最重要であって、「民主主義が悪いー専制主義が悪いー」とかゆってるうちはまだまだぬるいですね。

 

③私は孔子はよくわからないのですが、家族を重んじる儒教はけっこう好きですね。ベースは家庭、という発想。人間の赤ちゃんのスタートポイントは家庭だと思うので、家族が大事というのは良いアイディアだと思います。意外だったのは「老子が実在しないかも(荘子の師匠という設定で、つじつまを合わして創造されたフィクション人物)」という旨の発言があったこと。私は老子が大好きなので、「いなかったの?」と驚きました。老子荘子は、いかにも師匠と弟子、ナイスコンビだと思っていたので、老子はいてほしかったなぁと思っています。

 

あと、呉智英さんだけに限らず、「他の同業者からの引用」が多い知識人の人が気になるんですよね。それもひとつの知識ですが、プロならば「自分が所有する言葉」で正解をズバズバ出せばいいんじゃないでしょうか。

 

それをやる(できる)尖った人を私は求めているんです!