Googleの商売

ツイッターで「グーグルCEOのピチャイさんが、経営責任を(自らにではく)社員に対して課している」という内容で私が突っ込みツイートしたのですが、あんまりグーグルのこと知らないでゆうのも悪いな、と思いグーグルの稼ぎ方を調べてみました。

-----

<Alphabet社 2021年 第四半期決算>

売上高:753億ドル(前年同期比+32%)

(サービス別売上)

 ・Google検索:433億ドル

 ・YouTube広告:86億ドル

 ・ネットワーク広告:93億ドル

 ・ハードウェア、アプリストア売上:82億ドル

 ・グーグルクラウド:55億ドル

 ・壮大な目標イノベーション事業:2億ドル

 ・ヘッジ利益(金融デリバティブ繰越評価益):2億ドル

-----

ふむふむ、広告業で8割稼いでいる状態ですね。しかも売上が3割増とはなかなかの急成長っぷりですね。

 

このくらいの成長をしていて、なおもCEOが危機感を持つ、とはどういう状況なんでしょうか?これは2021年第四半期で、ピチャイさんが社員に「生産性低いよ」発言したのが2022年8月だから状況は大きく変わっているのかもしれません。

 

広告業ってことは、どれだけグーグル検索が広く普及してるかってことが肝ですから、とりあえずWeb2全体がサービスとして価値を持ち続ける限り、グーグルは強いまま維持できるんだと思います。

 

ただし、そこには付加価値はあんまり必要ないですね。大名が年貢をたくさんもらってるみたいなイメージです。推測ですが、この安泰環境で、社員がダラけているのかもしれませんね。

 

スマホのハードウェア製造とかは、がんばり甲斐があるでしょうけど、アプリストアの売り上げからピンハネするのも大名っぽいですし。

 

実態としては、「優秀な社員(合計約17万人)を高い給料で雇ってみたけれど、そもそも闘ってる土俵が大名稼業なので、社員のクリエィティブ性とか効率性とか、業務に使用されないまま機会損失が膨れ上がってる」という感じじゃないでしょうか。

 

グーグルクラウドは55億ドル稼いでますが、ライバルのAWSの当期決算は、127億ドルで差が付いています。ここは頑張りどころだとピチャイさんも思ってるでしょうね。

 

経営者の「確実に楽して大儲けしたいマインド」が、実現してしまったばかりに、社員の創造性や能動的な姿勢が環境的に育たなかったという皮肉な現象ですね。

 

このビジネスモデルを貫くなら、正直そんなに腕の良い社員は大勢は要らないでしょう。

 

壮大な目標を掲げる事業もやってるみたいなので、本業の広告大名業と、両輪張れるくらいのビッグビジネスを始める必要がありますね。もしも会社の成長を維持したいと思うならば、ですが。

 

大名に胡坐をかき続けると、何かのブレイクスルー(Web3とか?)が起こって、広告業が丸ごと壊滅して、お手上げ白旗になる運命が待ってるでしょう。

 

私が前にツイッターで言った、「需要確定型ビジネス」ある種、共産主義っぽい、でも資本主義とも相反しないビジネスモデルが流行すると、広告業は壊滅的になる可能性はありますね。

 

ピチャイさんがどのくらい考えて行動してるのか謎ですが、とりあえずチャレンジを続けてれば良いことあるでしょう。