auブックパスで、投資の小冊子を読みました。
株式とか債券とか金融資産の種類についてと、あとは投資信託の種類とか、NISAとかイデコとか初心者向けのガイド冊子みたいな本でした。
3割以上は知っていたことですけど体系的に知ることができて良かったです。
次に、経済指標の見方を書いた本を読みました。
最初の方をさわりだけ読んで、そこには景気についての説明がありました。
・需要大、生産大、雇用大=好景気(山)
・需要小、生産小、雇用小=不景気(谷)
「山→谷」のベクトルを景気後退、「谷→山」のベクトルを景気拡大 という。
一旦、景気が拡大(後退)すると、どんどん拡大(後退)するようなコントロールが難しさがある、と書いてありました。
これあんまり詳細に書くと、たしか著作権に触れるので、やめておいて、思ったことが2つあります。
①経済の動向は、経済だけ見ていてもわからない。
経済は商取引ルールの外からも影響を受けるので、数字だけ追っても経済が把握できるわけが無いです。
イナゴの大発生とか、何でもそうですけど、「経済活動の枠」の外界(360°)から影響を受けたり、影響を与えたりしているので、「経済状況を示す指標グラフの上下運動」全体に影響を与える変数をメタ認知する必要があります。
数式などの平面認知で、お気軽シンプルに扱えるような全体像ではなさそうです。
②需要は景気の最重要要素・・・か?
需要が因果関係の起点であるかもしれないが、経済活動の制御において、実際にそこを力点と見なすのが適しているかどうかは別問題。
供給の方が力点としてのボトルネックになるので、最重要は「雇用と供給」だと私は思います。
雇用は、作り出して維持することが極めて困難であるのに対して、減らしたり無くしたりすることは比較的簡単にできます。
その性質から、雇用と供給へのアプローチが、経済活動の制御において最も有効なポイントになると思います。
「一定水準以上に雇用し、供給力を維持しよう」
「それが達成できないのであれば、需要を適切に制御しよう」
というのが次世代型の経済政策の在り方になると思います。
需要の制御・・・需要喚起とか、特定の品種への需要に偏らせるとかです。
需要の制御とは、つまりは欲望の制御です。
アイスの需要を喚起するために、「みんなで暑い夏にスポーツしよう」みたいな政策が、経済政策として認知される未来はいずれ来ると思います。
まぁ欲望の制御が簡単にできたら、「人類は苦労しねえよ」と思いますが、ただ、方向性としてはそういう道にいくだろうなと思います。
本を読めば経済指標について詳しくなって、経済アナリストさんの景気予想も面白く聞けるのではないかと期待しています。
追記:
本をちょっと読み進めると、「先進国においては供給は需要によって決まる。逆では無い。」という趣旨が書いてありました。
分析目的ならそれでもいいと思いますが、実効性のある経済政策においては、供給を決め打ちして、それに需要を合わせていくやり方の方が良いと思います。
例えば、分析して、「インフレが起こると政府は金融引き締めをするから景気後退する」みたいなことがわかったとしたら、
「じゃあインフレを起こらないようにしよう」みたいな政策の意志決定がありそうですが、これは誤りです。
インフレはインフレでも、どういう背景でのインフレなのかを知った上で、「その背景に対してアプローチ」するのが正しい経済政策です。
わかりやすく言うと、インフレじゃ無くても、デフレじゃ無くても、普通でも、もし背景でまずいことが起こっているのならば、経済政策により対処する必要があるということです。
「データを追う」ということは、「データで表れないことを無視する」というミステイクになりうる側面があるということです。
もし例えば黒田前日銀総裁や、現職の植田さんが、このミステイクをわかっててやっているのならばいいですが、もし本気でミステイクしているのならば、一旦冷たい水で顔を洗って出直してきた方がいいと思います。