ミャンマー軍事政権が、収監していた民主活動家4名の死刑執行をした(罪状は武器調達によるテロ行為への関与)というニュースを見ました。
これを見て、第一印象は、軍事政権はずいぶん余裕がないんだな、と思いました。実際に民主派がテロ行為実行したのならば、まぁ死刑もやむなしと思いますが。
軍は、実用的な武力を有しているので、「いざとなったら武力行使」というカードを持っています。そのカードを惜しげもなく切っているところを見ると、あんまり優れた戦略家ではないんだな、と思います。争いとは相手にいかにして切り札を切らせて「ダルマ」にするか、というゲームですから。
「余裕が無くて、考える力もない軍」が政権を取っていると、普通の人は嫌だなぁと思うでしょうね。
軍の主張とかがよくわからなかったので、ググってみました。
そういうしたら、軍のルーツはビルマ族の独立軍で、「自分達こそがミャンマー国の本流だ」という認識がある。その念頭には常に「他部族との主導権争い」がある。経済不況により、国民はスー・チーさんを神輿に担ぎ民主化へ大きく振れたが、それが軍にとって脅威となり、選挙における不正を口実にクーデター発生、現在に至る。
みたいなストーリーでした。で、ビルマ独立軍の創設に深く関わったのが旧日本軍であり、近代においても社会インフラ建設の援助など日本政府は積極的に行っているとのこと。
なるほど、ということは、最初に私が言った「軍は余裕がない」というのはちょっと違うということですね。余裕はないんでしょうけど、それは本質ではなくて。
・「我々こそがNo.1民族」というビルマ族のプライド
・他民族と戦ってるのが楽しい
こんなところが本質でしょうね。なかなか、つまらないことにこだわって生きてますね。(人のこと言えませんが)
民族差に依存して歴史を長い間紡いできた人に、いきなり「みんな平等!」というのは酷かもしれません。民族対立があれば、都合の悪い事は全部他民族に押し付けられますからね。ストレスフリーなやり方でしょう。
そのストレスフリーを得る代わりに、国内の安定を致命的にまで落ちこませたのが、ミャンマーという国だと思っています。
日本でも関東と関西とか、地域差はありますが、根っこでは繋がってる感じがしますよね。何が違うんでしょうか。こういう点に着目した文化比較学の論文とかないのかな。
中国も多民族国家、ミャンマーは中国から学んだ方がいいと思います。アメリカも多人種国家、こちらも参考になることはあるでしょう。
とりあえず、普通は、考えないと上手くやれないですよね。