中国の反応

中国外務省の報道官の会見(8/5)で「岸田総理はペロシ議長との会談で非常に良くない発言をしました(和訳:ANNnews)」という発言を動画で見ました。又、王毅外相の言動も併せて見ました。

 

この反応(言葉選び、振る舞い)から読み取れる情報は以下です。

 

・中国は、「日本との武力衝突コース」でも、「軍事行為を伴わない静かな侵略コース」でもどちらでも対応可能なカードを用意していて、どっちでも良い。

・中国が気にしているのは、国際社会での立場が揺らぐこと(ロシアのように悪役になること)と、国内からの反発を招くこと。

 

<上記の情報を受けての対応>

中国は、台湾侵攻(台湾合併)に関して、日本に対してほとんど脅威を感じていないようです。「眼中にない」という表現が最も適切でしょう。これは日本国にとっては悔しいかもしれませんが、その感情は使えないのでひとまず置いておいて、この状況をチャンスだと捉えた方が生産的です。眼中にないということは、それだけ行動の自由度が高いということです。つまり、この自由度を最大限活かした戦略を取るべきです。

 

ここからは私の嗜好が入った意見ですが、アメリカに対して内緒話で次のような表明をするべきだと思います。「民主主義の火なんて長期的に見ればいつでもどこでも点けられるから台湾の現状維持にこだわるのは合理的ではない。日本が最も恐れているのは米中戦争勃発である。東アジアの平和と安定に最も寄与することは、中国政権の安定化を促す行動であり、日本としては日米同盟と齟齬が生じる場合であっても中国の安定を優先したい。又、国際社会において中国を孤立させるような操作は、中国を強硬な態度に推し進める作用があり、コストとリターンが全く見合っていない。中国を過度に褒めたたえる必要はないが、国際社会において、中国は経済面・安全保障面における東アジアのリーディング国であることを認め、それを公に明らかにするべきだと思う」

 

こんな感じで、中国を安定化させ、中国の対日本政策を「軍事行為を伴わない静かな侵略コース」に固定することが重要だと考えます。

 

これができたら1歩進むことになって、次に「静かな侵略」に対してどのような対応を取るべきか、を考え決めるのが良いと思います。

 

アメリカもアメリカで、政策を自由にコロコロ変えられる状況ではないので(世論の勢いに振り回されがち)、アメリカの政府に直接「ガン!」と言うことが、現状においてはとても価値を持つ行動になります。

 

私は日本は中国に吸収されればいい、というちょっと極端な考えを持っていますが、上記は日本生き残りコースへの渡しが可能なシナリオなので安心ですよ。

 

今は、針の穴に糸を通すコントロールをしないと、大けがする局面です。