ギャンブルとしての投資

私はギャンブルに対して、否定的・肯定的どちらの考えもあっていいなと思う、中立な立場です。

 

しかし、「生産的にどうなの?」という視点に立つと、「ギャンブルなんてロクなもんじゃない」という判断になります。確かに、みんなで盛り上がれる、というエンターテイメント性があるので、それはそれで価値はありますが、エンターテイメントを楽しむのに金を賭けなきゃいけない必然性があまりないです。(楽しいことは他にもいっぱいあります)

 

特に、投資の世界で、先物取引とか、売りから入るとか、投資家が完全にギャンブルのゲームにのめり込んでいるのを見ると、「ばっかじゃねえの、まともな投資すればいいのに」と思ってしまいます。

 

かくいう私もギャンブルをしていますが、やらなきゃ生活できないからやっているだけで、のめり込んでもいないし、「ギャンブルって価値ないな」と思いながらやっています。人の役に立たない「仕事」をしている感覚です。

 

投資家の人たちは、私より桁違いの大きな金額を動かしているので、各国経済への影響力が大きいです。

 

そういう人らが、単なる賭け事(複雑なやりがいのある賭け事かもしれませんが)に注力しているのを見ると、やはり、ばっかじゃねえのと思うのです。

 

以前の私だったら、「ギャンブルしたいなら、カジノとか公営賭博場にいってほしい、市場から退場して、経済界に巨大なノイズを流さないで欲しい」と思っていました。

 

しかし、今考えてみると、そういう「くだらないギャンブルで大金が動く」という現象も、アリと言えばアリなのかもしれないな、と思いついたので、この日記を書いています。

 

一般庶民も、お金持ちの投資家も、持っているお金は同じお金ですが、それぞれ立ってるステージが違うんだな、違う層なんだ、と見方を変えると、自然に納得できる気持ちになるのです。

 

この世は、実験場としては安定していますが、人間が幸福を実現しにくい場になっています。

 

投資家が全員まともな投資をして、たくさんの人がハッピーになる、そんなシナリオは許されないのでしょう。確かに考えてみると、そんなラクできたら都合よすぎるな、人間はハッピーになっても見方によってはつまらない世界になるな、という印象を持ちました。

 

私は、都合よすぎるシナリオもそこまでつまらないとは思わないのですが、どこかにつまらないと思う人がいるんでしょうね。

 

とりあえず、投資家の人たちには、ムダなギャンブル行為をがんばって、「ムダである事をよく理解する」というゴール目指して健闘してもらいたいものです。

 

私は、それを見て、あぁ、そういう河(流れ)もあるんだな、と観光客を決め込んで、それを軽く無視しつつ、経済界の「本流」の在り方について、よく知っておきたいな、という気持ちでいます。