三橋貴明さんのメールマガジン「理不尽」

三橋さんのメールマガジン「我々がどれだけ理不尽に奪われていたか」を読んでみました。

 

<要約>

ガソリン税は元々、道路特定財源であったが、現在は一般財源化し、1㍑毎50円以上徴税されているのに関わらず、道路は建設されなくなった。さらにガソリン税は地方在住者が主に支払っているが、これは「東京一極集中」という政策目的によるものである。国民民主党の玉木代表は、毎月の電気代に上乗せされている「再エネ賦課金」を一時停止にすることを参議院選挙の公約に掲げていて、この政策の方向性は正しい。ガソリン税にせよ再エネ賦課金にせよ、「価格が高騰している際に徴税を停止し、国民を助ける」税金等は存在する。このことを国民は広く知ってほしい。

 

<感想>

スタグフレーションインフレ(インフレ+物価高現象)が起こっている現在においては、減税した方が(国民の生活苦が低減されるため)良策だと思います。しかし、日本国の税収が50兆円?くらいしかなくて支出は100兆円となると、財務省は税収上げるためには何でもやるくらいの勢いなんじゃないかと想像します。

 

減税 or 増税については、前提のスタンス「金融緩和・財政出動GO派 or 財政再建派」の違いで、アウトプットが変わってくる感じですね。

 

注意が必要なのは、(ツイッターでも言いましたが)この両者は、フォーカスしてる問題が「別」なんですよね。だから両者が対立構造になっているように見えているとしたら、それは不思議画によって錯視しているのと同じことで、それぞれ別のステージで語られないといけません。

 

金融緩和・財政出動GO派は、とにかく目の前の嵐をしのごう、未来はどうなるかわからないけど、今がやばいからそれどころじゃない、今の危機に最も効果的なのが金融緩和・財政出動だからこれが正しい、という立場。

 

財政再建派は、今がやばいのはわかってるけど、未来において国家財政破綻を確定的にする行為は絶対にできない、国民を助けて国が倒れたら頭隠して尻隠さずになる、国体を維持するために、財政健全化はMUSTである、という立場。

 

これを踏まえて、私は、「減税したあとに増税すりゃいいじゃん、いったんしゃがんでその後カエル跳びアッパーすればいい」という意見です。

 

ここで誤ってはいけないのは、この件に関しては、テーマは「増税がいいの?減税がいいの?どっちが正解なの?」では「無い」ということです。

 

すべての問題は、「人」つまり国民に帰着します。そうしないと、自然の猛威に必ず負けるからです。

 

ひとりひとりが、「制御不可能なもの=自然」を見切れるようにすると、何をすべきか(増税か減税か?、ではなくすべての生命活動の改善)がわかるようになってくるし、大体みんな同じ答えになるでしょう。なぜなら自然は特定の決まった理に貫かれているから。

 

人間社会は欲で動くので、制御できる対象を広げて、その「内」に住もう、という発想も意味はあるんですが、それだけやるのはなかなかリスクが高いですね。

 

北欧とかは消費税めっちゃ高いじゃないですか。でも国民はブーイングしてないですよね。なんでかっていうと理が見えているから。あらゆる公共サービスが「タダ」じゃない、あって当たり前じゃない、という認識だから。

 

今の日本人は、払ってる税金以上のサービスを受けている、ということです。これを是正するのが自然の猛威。サービスがドカンと止まるか、ゆっくり止まるか、どちらが好みでしょうか。

 

私はゆっくり止まる方がいいなぁと思います。「止まる」ことは逆らえないけど、それをドカンとやるか、ゆっくりやるか、その自由は私たちに与えられています。