メリークリスマス!昔はサンタさんを信じていました、今は、人間が扮するサンタさんで十分ワクワクできるようになりました。ではその2です。
未来予測とは「3D空間の変化(時間経過)」を、脳内で疑似シミュレーションすることです。
疑似シミュレーションなので、偽物です。ですが使ってみると便利です。「偽物を作ること」は「精度の高い意思決定をするため」という目的の手段であって、それ自体が目的ではないということです。もし目的ならば、「精巧な偽物を作る」志向となりますが、それは人間の脳ではなく、コンピューターにやってもらった方が速いです。
ここで具体例として、誰しもがやっているだろう未来予測を示して、それを分析します。
<シチュエーション>
あなたは自動車の運転席に座って、道を30km/hくらいで走行していました。走っていると、道路の数十メートル先で、サッカーボールがコロコロと横切っていくのを見ました。その時、あなたはどのような意思決定を行いますか?
模範的なアンサー:サッカーボールを追って、子供が道路に飛び出してくる可能性があり、その危険を回避するべきだ
この答えを出せる人は、未来予測技術の価値を知っている人でしょう。出せない人は、未来予測が苦手な人でしょう。未来予測が苦手な人のために、未来予測とは「具体的になにやってんのか」、そのプロセスを解説することで、この道へ誘います。
脳の仕組みは、
<インプット情報>→(思考する)→<アウトプット情報>
という形です。(→は情報の流れ)
<アウトプット情報>は、そのまま次の<インプット情報>として使用し、このサイクルをぐるぐる繰り返すことが可能です。
<インプット情報>
・走行している車は、歩行者にとって危険な存在だ(交通事故があるという事実)
・歩行者を車で轢くのはよくないことだ(あなたの価値観)
・市街地でサッカーボールで遊ぶのは子供である場合が多い(経験に基づく思い込み)
・子供は比較的、周りをよく見ないで行動する(経験に基づく思い込み)
(思考する・・・)
<アウトプット情報>
・歩行者を轢かないように、運転すべきだ(自分の行動原理)
・サッカーボールで遊んでいた子供が、ボールを追って飛び出してきそう(経験に基づく思い込み)
(上記2つを<インプット情報>として思考する・・・)
<アウトプット情報>
・「サッカーボールを追って、子供が道路に飛び出してくる可能性があり、その危険を回避すべきだ」の意思決定が生み出されます。
こんなかんじです。注目すべきポイントは以下の2つです。
①「事実」と、「価値観」によって「自分の行動原理」を生み出している
※事実は「実際に起こったこと」、価値観は「本当の気持ち」、自分の行動原理は「実際に起こったことに対してどういう気持ちを抱いたか」の意味です。
②「経験に基づく思い込み」に大きく依存している
未来予測が苦手な人は「自分の行動原理は、事実と、価値観の要素を元に認識するいうことを知る」「自分の経験に基づく思い込みは本当に正しいか検証してみる」という行動をとれば、未来予測に基づく意思決定ができるかもしれません。ちなみに「行動原理」に「経験に基づく思い込み」を含ませると意思決定の精度が下がります。
すでに未来予測の価値がわかっている人は、「事実」「価値観」情報の更新頻度を増やすことと、「経験に基づく思い込み」の精度をアップすること、に注力するといいでしょう。
壁はあると思いますが、私はこの壁を越えて、正気を保って社会生活ができています。
なせばなるなさねばならぬなにごともゴニャゴニャ・・・
追記:自分の行動原理の構成要素は「事実」「価値観」と、「手段」ですね。表現に不十分な点がありごめんなさい。この「手段」は「経験に基づく思い込み」が基礎になってるので、それが意思決定の質を下げている主要因であることに今気づきました。
これに関しては次回で考えます。