簡単なコラムを書こうと思います。
私がけっこう好きな、ドミノピザで、バイト店員がピザ生地に鼻ほじした指を突き立てるような動画が拡散されるというバイトテロ事案が起こったそうです。
ドミノピザ本社は、その店舗の材料はすべて廃棄・店も営業停止にして、なかなか大きなインパクトがあったようです。
私個人としては、「まぁ鼻ほじの指が付いたくらいじゃ、そのピザ食べてもお腹は壊さないだろうな」と思って、許せるんですけど、
一般的には、許せない人が多いんだろうなぁと最近の風潮を見て感じます。
「なんで一部のバイトの人は、テロするんだろう?」
と考えてみました。
その原因の多くは、組織内の人間関係の希薄化じゃないかと思います。
例えば、親方・弟子関係の職場だったら、
まず、弟子(バイト)は、多分、テロしないんですよ。
何でかと言うと、「親方が自分のことをめっちゃ見てることを知ってる」からです。
あと、「厳しくて怒らせたらやばい」もあるだろうし、
「教えてもらえることに感謝したり、尊敬したりしている」から、なかなかテロは起こらないと思います。
もし、どうしても嫌ならば、「辞めたる!」って辞めればいいだけですしね。
でも、現代のバイトの職場って、
バイトさん目線で見てみると、上司(店長とか)って、「他人」なんですよ。
異動で店長はコロコロ変わるし、「店長係の他人」という認識。
まずその相手との関係性が希薄だということがテロ発生の原因のひとつだと思います。
で、バイトさん目線の他の側面でいうと、
「自分は生活のためにお金を稼ぎたいから、(ある意味「仕方なく」)、今の職場にいるだけ」
「会社という『お給料供給装置の箱』の中に、自分が入って、仕事をしているだけ」
だから、会社のやり方には順応するようにはするけれど、「仕方ないから合わせてやってるだけ」という認識レベルであるケースが多いと思います。
もちろん、特に日本は、お上信仰の強い、真面目な人もいるので、安い給料で最大水準のサービスを提供しよう(それが社会のためになる)と思ってがんばってるケースもあるでしょう。
それは、すごいことだと思います。日本を支えている立役者ですね。
ただ、大多数のバイトがそうではないのは分布から考えても自然なことなので、
大体のバイトは「しょうがねぇな~だるいけど会社の言うとおりにやってやんよ~」と思って、表面上は大人しく、仕事に励んでいるわけです。
そんな「つまんない環境」で、バイト仲間とか、「しょうがないからやってやんよ」の同志たちが、友達のような関係性を強めると、
最初から「他人」だった上司との関係性が、「さらに無視されやすくなる」んですよね。メカニズム的には。
この土壌が整うと「バイト仲間同士でふざけて、会社のルールを無視する」って、すんごいエンターテイメントになるんだと思います。
これが私の推測する、事実認識ですね。当て勘ですけど。
これにブレーキをかける、つまりバイトテロを防止すると言う観点に立っての有効なメソッドは何かというと、
『「上司-バイト」の人間同士の関係性を、強める』というカードが強いと思います。
「会社のルール破って、楽しんじゃおうかな~」
「でも、まてよ」
「もし、これやったら、店長にめっちゃ失望されちゃうんじゃないか・・・?」
「それはやだな、だって店長、いつもことオレのこと見ていてくれるし、オレができなかったことできたときは褒めてくれてたし」
「会社のルールは堅苦しくてだるいけど、店長のことは裏切りたくないな」
「ふざけて変なことすんのやめとこう」
となるのが自然かなぁと思います。
昔の、中世ヨーロッパとかのパン屋さんとかイメージするとわかりやすいですけど、
パン屋の小僧が、パン生地こねてて、
鼻水拭いた手で、かまわずコネコネしてたら、
親方が「コラッ!手前ぇきたねえ手で何やってんだ!」とカミナリが落ちて、
傍にいた馴染みのお客が「おいおい、そんなパン食べたくねぇよ、勘弁してくれよ小僧~」とか言ったりして
小僧が「ひぇっ!すいません!」
とかゆって、
それで日常の一幕として、特に大問題にはならないはずなんですよね。
でも現代では、バイト目線では
上司も他人、客も他人、SNSの他人がめっちゃ見てくる(監視)
結論としては、
「人間関係の希薄化」
「希薄化してるのに監視機能が強化されてるから」
「品行方正な行動の精度がめっちゃ高く求められる」
→
「それを理解できない、かつ、行動の精度を高められない」一部バイトがテロを起こす
ってことなんだろうなぁと思います。
私もパートしていましたが、
「この魅力的な上司のために、下支えでがんばろう、結果出そう」
と思った経験がないですね。
なんででしょうね~私のプロ意識の欠如からかもしれませんが、
さぁ、どうしてでしょうか。それはちょっとわかりません。
おわり。