私は商売をしたことはないのですが、ものを売るときは、買う相手を想定してそれに合わせて商品・サービスを作っていくものだと思っています。
例えば肉体労働者が多い地域のお弁当屋さんは、ボーリューミーで味付けの濃い弁当を作ったり、今の時代の若者向けのPOPソングならば現状への悲観を共鳴するような歌を作ったり、お年寄り向けで定期購入を狙うならば、よくわからないけど効きそうな成分が入った健康サプリメントを作ったり・・・
これらに共通するのは、「商売をする相手のことが良く分かってる」という点です。自分の掌の上で踊ってくれる相手であるならば、「よく売れる」商品を作ることが可能になってきます。
こういうと、すべての商売が悪徳みたいな言い方になってますが、買う側が満足しているのならば、それはすばらしい社会貢献だと思います。相手に商品の価値を死ぬまで信じさせたら、それは本物です。
戦争でも同じことが言えて、戦争する相手は、掌の上で踊ってくれる相手の方が都合が良いのです。これはプーチンのような悪を演じている輩であっても同じです。
嘘をつけば憤慨し、脅せば恐怖で怯み、傷つければ意気消沈し、交渉で希望を与えたら泣いて縋るような、わかりやすい相手、をお客として彼(ら)はビジネスをしているのです。
こういう彼らが最も嫌がるのは、以下の場合です。
①なに考えて行動してるのかわからない、揺さぶりに全然動じない相手が
②こちら(プーチン)側に確実に損害を与えてくる
つまり、「何やっても無駄、何やっても絶望しかない」という状況は、大分効きます。プーチンだけでなくて、人間やってる人はおそらく全員効きますね。私も効きます。
ウクライナと、それを支持する側が注意することは「プーチンにとって良いお客さんになってはいけない」「彼らにとびっきりの絶望をプレゼントする」ことです。
ちなみに補足ですが、普通は、上記の①②を同時に満たせばいいのですが、「①ではなくわかりやすいお客さんを演じて②をやる」+「ある時点で演技であるとプーチン自身に気づかせる」これをやると、おそらく彼は背筋が凍るでしょうね。
確信を持って戦争を始めたはずが、深い森の中に迷い込んだような錯覚を覚えるでしょう。こういう策が、「どの程度」効くのか試してみたい気持ちはありますが、私がウクライナの立場だったら、めんどくさいのでこれはやりません。
どうでもいい補足でしたね。