トラックゲームプレイの軌跡

私は普通運転免許を一応持っていますが、ペーパードライバーなので、ほとんど運転はできません。

 

そのため、難しいトラック運転ができるようになりたい、プロのトラックドライバーさんたちは本当にすごい技術を持っている、という気持ちがあります。

 

それで毎日遊んでいるのが、

 

「EURO TRUCK SIMULATOR2」と「AMERICAN TRUCK SIMULATOR」というゲームです。

 

このふたつは、ゲーム内容はほとんど同じで、走るフィールドが「ヨーロッパ」か「アメリカ」かの違いがあるだけです。

 

運転するトラックは、あまり日本ではみかけないような「トレーラー牽引型」のトラックです。

 

日本で一般的なトラックは、トラックの「運転部分」と「トレーラー部分」が直線的に固定連結している型が多いですが、

 

ユーロ圏やアメリカの長距離トラックは、「運転部分」と「トレーラー部分」が連結ポイントで繋がっていて、その連結を起点にして左右に振れるような「牽引型」が多いようです。

 

で、この「牽引型」は、運転するのが難しいです。

 

なぜかというと、運転席からの一人称視点では、後方のトレーラー部分がどうなっているか、全く見えないからですね。

 

運転する際には「見えないものを見る(想像する)」必要があるということです。

 

カービングについての基本的なことを書くと、

 

まず、トラックのベクトルはどのように決定するかというと、3要素あって、

 

(ハンドルを切り始めた時点における)

・トラックの位置

・ハンドルの角度

・トラックのスピード

 

これらによって、時間軸における瞬間瞬間に、どのようなベクトルを持つかが決定します。

 

その瞬間の連続(時間の流れ)によって、トラックがどのような曲線を描くか、が決定されます。

 

で、運転するに当たっては、「トラックのすべてが」「車線からはみ出ないように」運転する必要があります。

 

そのために、「見えないトレーラー部分」を想定しなくきゃいけないので、色々な走法を開発しました。

 

ボトルネック走法

これは、カービングするにあたって、トラックのすべてを把握する必要がなく、ボトルネックとなっている箇所のみをケアすることによって簡易にカービング制御をするという方法です。

 

簡単に言うと、カービング時のボトルネックとは、トレーラーの最後部になります。

 

トレーラー最後部さえ、車線内に収まって曲がれているのであれば、必然的にトレーラー全体が車線内に収まっている、と言い切れます。

 

それを利用して、トレーラー最後部のみをケアして、カービングすることをボトルネック走法と言っています。

 

実際には、スピードが出ている際には、「トラック運転部」のハンドリング性能(機動力)も、ボトルネックになりうるので、

 

「トラック運転部のハンドリング能力」と「トレーラー最後部」の両方どちらかを常にケアすることを「ダブル・ボトルネック走法」と言っています。

 

・バック・シリーズ投影走法

トレーラーがひとつではなく、長物の、「2連トレーラー」とか「3連トレーラー」を用いる場合があり、その時に使用するのがバック・シリーズ投影走法です。

 

例えば3連トレーラーは(「運転部」・「5m」・「5m」・「5m」)とかのとても長い連結です。

 

カービングで「運転部」が描く曲線と、3番目の「5m」のトレーラーが描く曲線は、もちろんイコールではありません。

 

3番目のトレーラーの挙動が、カービングにおけるボトルネックになるので、その挙動を「想像」して、トラック全体の速度などを調整する必要があります。

 

そこで用いているのが「バック・シリーズ投影走法」で、

 

言い換えると「トレーラー後部(バック)の連続体(シリーズ)を、一人称視点で見える景色に投影して、精度の高いカービングを行うこと」です。

 

1つめのトレーラーの後部、2つめのトレーラーの後部、3つめのトレーラーの後部、はそれぞれ繋がっていますから、それらをひとつの連続体として捉えて、最後部のボトルネックを把握する、ということです。

 

これは、けっこう便利(支障なくカービングできる)なのですが、検証してみると、「あんまり実際のトレーラー部のシミュレーションとしては精度が高くない」(実際とシミュレーションに誤差がある)とわかりました。

 

運転の精度においては、「数センチ」単位での制御が必要になるので、ちょっとガバガバなコントロールになってしまうということです。

 

そこで最近考えたのが以下の走法です。

 

カービング・ラグ・アジャスト走法

これは、トラック運転部の曲線と、トレーラー最後部の曲線のズレ(ラグ)に注目して把握して、それをトラック運転部の曲線から引き算して、トレーラー最後部の曲線を演算するという走法です。

 

トラック運転部と、トレーラー最後部では、

 

「速度」は同じですが、

 

「ハンドルを切った角度」と「位置」が異なります。

 

後者の2要素について、正確に把握して、ズレを計算することができます。

 

そのズレを調整(アジャスト)することによって、イメージ通りのカービングをしよう、ということです。

 

このカービング・ラグ・アジャスト走法を、バック・シリーズ投影走法と共に使って、

 

精度高く、トレーラー最後部をシミュレーションして走ることを最近やっています。

 

リアルの、トラックドライバーさんたちは、一体どうやって、見えないトレーラー部を把握して走っているのか、とても気になります。

 

私のやり方では、まだまだ足りないと思うので、

 

「これだ!」という正解がわかるまで、楽しく運転を続けようと思います。

 

あと、ある程度、運転技術が付いてきたので、

 

・「エイティパーセント・セーフティ走法」もやっています。

運転技術の総リソースの80%を、安全運転に投下する、という走法です。

 

運転がちょっと上手くなったと言っても、「よし、スピード上げていこう!」となるのは稚拙なので、

 

上手くなった分のリソースの8割は、安全に運転することに投じようってことですね。

 

安全運転してると、緊張感があってやりがいがあります。

 

普通のほぼ直線道路であっても、「安全を確保するためには」気が抜けないんですよね。

 

なるべくナビを見ないで、見通しの効かない場合がある道路状況を良く見て、必要ならばちゃんと減速する、といった気配りが必要になってきます。

 

これを経験しても、やっぱりリアルのプロのトラックドライバーさんはすごいな、と尊敬します。

 

私は、もし事故っても、「あーやっちゃった」で済みますけど、

 

リアルではそれじゃ済みませんからね。

 

世の中の働く人は、すごいんだなぁと思います。