ウクライナ戦争

ウクライナとロシアが停戦を目標とした協議を行っているようです。

 

ゼレンスキー大統領は、ロシアとの落としどころを見出し、「停戦するための条件をウクライナ側が飲める」というチャンスがあれば国民の安全確保のために、即座にそれに飛びつきたい気持ちでしょう。

 

NATOが参戦して、ロシアをウクライナから追い出す、経済制裁はしない、というシナリオが最も、一番コストパフォーマンスが良いんですけどね。

 

現実は、第三次世界大戦・核戦争を回避するために、NATOは参戦せず、ロシアに経済制裁をする、という道に行ってしまいました。

 

これでいくと、ロシアは表向きにも実際的にも退く理由がなくなるので、もうウクライナを落す選択しかなくなるんです。プーチンにとっては背水の陣です。

 

もしNATOが参戦すれば、プーチンの前には色んな選択肢が用意されます。「核兵器を使用するか?それとも使用しないか?」「一旦退いて、態勢を整えるか?それとも今、侵攻をやりきるか?」この選択肢を与える、というのが重要なことです。

 

前提として、プーチンは、正義が嫌だから、悪の道にしかいけない人なんです。正義と悪の定義は、生産能力の高低のグラデーションの中で相対的に決定されます。悪人の最大の欠陥は、「生産能力の向上」というカードを積極的に捨てている点にあります。つまり、どうがんばっても報われない運命を、自ら進んで選択しているのです。

 

以上から導き出せる結論は、「プーチンは、泳がせておいても、積極的に破滅する」ということです。だからこそ、選択肢を与えて「泳がせること」が正解になるのです。

 

しかも、泳がせてやれば、「生産能力あげなきゃな」と、万が一にでもプーチンが心変わりする可能性を残すことができます。「核を撃つのやめとこう」「一旦退いて、内政を充実させ国力を上げてから、またそのとき侵攻するか考えよう」それならそれでよい、ですね。プーチン体制の先行きを見守り、見極めましょう。

 

しかし、今欧米がやっていることは、「経済制裁でがんじがらめにした上に、ウクライナへの侵攻ルートはしっかり確保する」というダメダメな対応です。プーチンに対して「ほらいけ!悪の力を存分に発揮してウクライナを破壊しろ!お前に残された道はそれしかないんだ!」という「けしかけ」になっている事に、気づいている人はどれだけいるんでしょうか。

 

アメリカは、ウクライナ戦争終結後も見据えて、「ロシアに経済制裁し放題」の状況にほっとしているかもしれませんが、ウクライナを犠牲にしてそのベネフィットを得るつもりなんですかね。だいぶ大がかりな企画の割に、小金しか稼げないようですが、そんな効率の悪いビジネスを誰に習ったんでしょうか。

 

「あなたが見て見ぬふりをした対象は、あなたのことをずっと見ている」

 

今作ったこの格言を公に贈ります。