合理的判断というのは、
簡単に言うと「その判断によってめっちゃ効率的・効果的に動いて、困難や苦しみ(=コスト)以上の売上げ(=ベネフィット)を立てる」という趣旨の下にあるものです。
なので、「今、幸せ」とか「普通に生きていけてる」ような人にとっては、必ずしも必要な技術ではありません。
ただ、「合理的判断に基づく行動をしない」ということは、
「困難や苦しみ」前にしたとき、「頓死する」か「逃げる・傷を舐める」か「殺し合い・奪い合いをする」のみしか取る手段がありませんので、通常営業から遠のきます。
簡単に言うと「ぐふっ・・・」か「ひえぇ!」か「う~ん・・・」か「オラオラ!」になるということです。
「それでもそれが自分の人生だ、しょうがない」と受け入れられるのであれば、かなりの度量の大きさだと思いますので、アリだと思いますし、問題ないと思います。
他方、私のような「こだわりの強い」人間とかは、なんとか通常営業を維持しようという心の狭さを発揮しますので、以下に合理的判断の基本を紹介しようと思います。
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合理的判断って構造は簡単です。
①状況を正確に把握する
②場の理に従って、適切に進行ルートを選択する
これだけです。非常に簡単なんですが、実際にやるとなると難しいです。
■状況を正確に把握する
○広い場を知る
合理的判断においては、広い場を知った方がアドバンテージがあります。
例えば「地球に天変地異が起こった」とした場合、
「地球という場が、世界のすべて」と解釈している人は、
「やばい、もう終りだ!」と慌てるでしょう。
しかし、広い場を見ての、合理的判断を行った場合、
「この天変地異は、どのような背景か?」という探索がまず1歩になります。
可能性が複数あって、それによって適切な対応(受け)が変わってきます。
・背景A:地球内部で完結する原因に起因している
→対応:環境問題がらみであるので、産業構造を改善しよう(被害を避ける対応をする)
・背景B:地球外部の原因に起因している
→対応:宇宙の気まぐれなので、我慢して生き残ろう(被害を受けつつ順応する)
このように、吹いてる風が、「台風の暴威」なのか「宇宙の衣擦れレベルのそよ風」なのかによって、
逃げるか、受容するか、の適切な対応が変わってくるのです。
広い場を認識できていない人の場合、この選択肢は頭に浮かばず、
「とにかく被害を避けよう」一択になるようです。
被害にも、「避けるべき」ものと「受容すべきもの(そもそもコントロール外だから受け入れて順応する以外に道が無い)」があります。
広い場と、そこを貫く理が見えていれば、「我慢すべきときに我慢する」「その前提で、どのように順応していこうか」という精度の高い判断ができるようになります。
○情報収集する
先ほど「地球」を狭い場の例として提示しましたが、
実際、「地球で何が起こっているのか」「地球が今どういう状況なのか」
私もほとんど知りません。これは致命的な問題です。
ヤフーニュースとツイッターとテレビでしか情報を得ていませんので。
ある程度、「人間社会の動きの実態」は把握できてるかもしれませんが、
一般人である私は東京都の行政の実態さえも把握できていません。
じゃあどうするか?(致命的な状況をどう回避するか?)
「物事を構造的に捉える」「洞察する」「他者視点に立つ」
こんくらいですね。つまりは「想像」「妄想」です。
例えば、小池百合子都知事は、後の選挙のため、「AIゆりこNEWS」をリリースしました。
このことから得られる情報としては、
「小池百合子さんは」「AIゆりこNEWS(AIモデルに台本を喋らせる)を公表することによって」「有権者の信頼(実績・AIテクノロジーの未来志向)を得られると想定している」
ということです。これは、想像・妄想ですが、かなり確度は高いです。
なぜなら『「本人が、これで、十分だろう」と判断してるからこそ、リリースされた』という構造が見えるからです。
で、そこから、一歩推論を加えると、
「小池百合子さんは、政治家として、「AIゆりこNEWSに魅力を感じるような有権者」を、お客として認識している(そのような人達の方を向いて政治活動をしている)」
「小池百合子さんが、普段、接している有権者は、「AIゆりこNEWSのことを技術的に安っぽい代物だと思わない」ような人たちばかりである」
というところまで、ある程度の確度を持って、知ることができます。
「AIゆりこNEWS」の情報から、枝のように、「小池さんの客層」や「普段どのような有権者と接しているか」が見えてくるということです。
で、さらに推論を進めると、
「小池百合子さんは」「その客層の方を向いて政治活動をするため」
「自分の客層から、強い批判を浴びない程度を基準にして、政治的決定をするだろう」
という、未来の方針まで、ある程度の確度を持って、わかります。
つまり、例えば・・・
「『AIゆりこNEWS』で使われている技術は、『AIの最先端技術ではない』、故に、小池さんに都知事を任せていると、東京都はAI技術競争に本気にならないのではないか」
という心配・懸念については、「対応しない」という可能性も、濃くなると予期できます。
そうならないで、小池さんはちゃんとAI技術を発達させるように適切に行動するかもしれませんが、「そうならない」筋も、十分にありえるな、という
「運命の分岐」が見えてきます。
そして、さらに、「その分岐」に対して、自分が適切に対応する(小池さんに投票するor投票しない)ことに繋がります。
このように、総合的には「想像」「妄想」であっても、
ある程度確度がある情報であるならば、そこを基礎として、枝葉のように、推論を進めて、適切な判断(幅のある運命の分岐に対する適切な受け)ができるようになります。
そうやって、情報が足りない致命的な状況に対する、補完手段としています。
■場の理に従って、適切に進行ルートを選択する
日記が長くなったので、もうちょっとだけ書いておわりにします。
「場の理に従って」と書いているので、「場の理」が見えないといけません。
物質世界であるなら、「物理」だし。
メンタル世界であるなら、「精神物理」だし。
私は自閉症気味で、あんまり感情豊かではないので、「精神物理」はよく知りません。
例えば、「元気があって気持ちの良い『いらっしゃいませ!』」は言えません。
居酒屋という場においては、やっぱり気持ちの良い「いらっしゃいませ」が言えた方がいいですよね。
マルクス・ガブリエルさんは、「この世には、大小あらゆる場が無数にある」と言っていました。
場はいろいろあるので、あらゆる場「楽しいおしゃべり」とか「ビジネス交渉」とか「戦場」とか・・・その場その場の理を見るようにできればベターです。
(まとめ)
地球上の例えば「物理」は、やさしい初心者用のシンプルなものなので、習得はそんなにハードルは高くないです。
問題は、情報が十分に揃わないことです。
本をたくさん読んでも、メディア記事を読みあさっても、十分ではない。
十分な情報さえあれば、理の方は簡単ですから、かなり精度の高い合理的判断ができると思います。
AIは、情報は比較的大量にインプットするようですので、
それと同じインプットを得れば、私はガチンコでAIに勝つ自信があります。
自信があるというよりも、やりたいし、誰かがやらなきゃいけないと思っています。
おわり