トランプさんが大統領になってしまいました。やばいよやばいよ~
アメリカの衰退はすでに深刻なレベルであることを象徴しているようです。
アメリカ国内は移民(=生まれた時からアメリカ国民ではない人)が勢力を伸ばしていることが社会問題になっています。
特にヒスパニック系が多いとのこと。この移民の中には多くの不法移民も含まれます。
アメリカ国内には移民はどの程度存在するのか?
・労働ビザなどを取得している非移民は約4000万人、
・アメリカ国籍取得を目指している合法移民は約2000万人、
・社会保障番号などを持たない不法移民は約1000万人いるそうです。
アメリカ人口は2016年時点で3億2000万人ですから、不法移民の割合は3%に達しています。
こうした不法移民増の背景には、
・アメリカに潜在する、スキルを必要としない単純労働者の需要の大きさ。
・北米自由貿易協定(NAFTA)によるメキシコ系移民の大量流入。
があります。
「北米自由貿易協定」とは、カナダ・アメリカ・メキシコの参加国間の関税を撤廃し、貿易を活性化させようとするものです。
この結果、アメリカ産の農産物がメキシコに大量輸出され、職を失ったメキシコ農家の労働力が不法移民としてアメリカに流れ込んだ、という経緯です。
大量の不法移民が入るとどうなるか?
白人系のアメリカ人で労働者階級の人らは、自分たちが追いやられて職を失うのではないかと戦々恐々とします。
そのため彼らは「メキシコとの間に壁を作る」と言ったトランプを支持したのです。
又、本来、(日本で言うところの)生活保護を受ける資格のない不法移民が、不正に受給をするケースが増えたため、政府はこの支給に厳しい制限を設けました。
その結果、アメリカ国民の白人でも生活保護を受けられず、貧困から抜け出せなくなるケースが多く起こり、社会問題になっています。
オバマ大統領はこの問題に対し、「労働者の強制送還に猶予を与え、労働の資格を与える」という政策を打ちだしました。
不法労働者をアメリカ国民として迎えようとする方針です。
しかし、これに対してテキサス州の一部の知事が反発し、連邦地裁・高裁が差し止め命令を出しました。
オバマ大統領は最高裁に上告、そのジャッジは「イーブン」となり、結果、高裁の判断が有効となり移民政策は阻止されたのです。
この経緯を持って、トランプ氏が大統領に選出されました。
アメリカは不法移民との融和を図ったオバマから、トランプの強硬姿勢に舵を取った形です。
アメリカ社会は日本と同様に高齢化を迎えていて、社会保障の問題が重くのしかかっています。
その背景を考えると、アメリカ国の国益を第一に考えるならば、トランプ策の方が優れているのかもしれません。
トランプさんは諸外国との協調よりも自国の国益を優先する方針なのだと思います。
この方針は、「誤りではなく、頓挫する」結果になると私は予想します。
世界の警察として多くの手を出してきたアメリカの生きる道は、世界との融和しか有り得ません。
多くの移民を受け入れてきた歴史を持つアメリカならばそれはできそうな感じはしますが、この移民たちは自国で虐げられてきたという背景があります。
つまり、アメリカは潜在意識的に、周りを信用していないのです。
このわだかまりを溶かして、融和への道を歩むのが王道です。
今は体がボロボロ状態なので、アメリカは必ず没落します。
そこで国際社会において存在感を出してくるのが中国です。
私は、「中国の波に乗るべきだ」と思っています。これは真剣な直感です。
日本の首相には、トランプへの対応よりも、中国への対応で失敗しないことが求められていると思います。
「中国の言いなりになってはいけない、かつ、中国の力を削いではいけない」
といった感じです。
もっと具体的に言うと、「中国政府を弱体化させて、中国国民を元気にする」ということです。
これができるのは日本くらいだと思います。安倍さんの手腕の見せ所ですね。