【徒然日記】カブアンドのビジネスモデル

前澤さんが昨年末に立ち上げた新会社「カブアンド」について、興味深かったので観てみようと思います。

 

事業内容は・・・

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カブアンドが提供する各種サービス(電気、ガス、モバイル、インターネット光、ウォーター、ふるさと納税)を利用すれば、

 

利用料金に応じて、ポイントの代わりにカブアンドの未公開株が譲渡される。

 

2027年末までに、上場を目指し、もしできなかったらユーザーが所有する未公開株を買い取る。

 

会社とユーザーの利害一致を図るビジネスモデルによって、参加型のRPGゲームのような感覚で、「会社」や「経済圏」の成長を楽しもうという趣旨。

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ということらしいです。

 

まず、「特に目新しくもないサービスしか提供しないけど」それだけだと売れないから、「誰でも株を持って投資家になれる」という敷居の低い新しい体験をインセンティブとして、ユーザーを拡大させていく。

 

その拡大傾向がある水準を突破して上場までいくと、さらにカブアンド株への期待値が高まり、株式市場において投機的な要素が加わり、さらにユーザーが(爆発的に)増えていく、「見込み」をしている。

 

といった感じだろうなと思いました。

 

以前、前澤さんのインタビューを少しだけ見たのですけど、経営者としてかなり頭の切れる人だなぁという印象で、

 

今回のカブアンドも、商売の王道である「高付加価値創造での競争勝ち」を避けて、株投資への「入口」としてのインセンティブを付加価値とみなしているという、

 

なんというか、社会実験のような、そういうビジネスですね。

 

経営者目線で言うと、「実態がなくても株価が上がればいいや」の数字遊びで、

 

この辺はプロ経営者らしいドライな割り切りがあるようです。

 

ZOZOは、私も以前ちょろっと利用したことあるんですけど、

 

けっこう買い物が楽しくて、「いいECサイトだなぁ」と思いました。

 

で、結構前にZOZOの株は全部売却して、経営からは身を引いて、なんか宇宙旅行とか行っていたようですけど、

 

結局、前澤さんが欲しいのは「数字に裏打ちされた実績」であって、

 

「お客さんのために付加価値創造します」という発想は希薄なんだろうなと思います。

 

ECサイトも、結局はショップの寄せ集め・・・寄せ集めと魅せ方のやり方を工夫するっていう、

 

森で野いちごとかブルーベリーを収穫して、家に持ち帰って、カラフルに盛り合わせてどうぞ召し上がれ♪

 

と言ったような第一次産業的なアプローチですね。

 

今回のカブアンドも、

 

既存のサービスと、ユーザーが持ってる潜在的な「投資への憧れ」を、パッチワークのようにつなぎ合わせて、「株価上昇」を魅せて、集客しようという発想。

 

こういうことを見ていると、

 

「私(前澤さん)は」「付加価値創造しません」あるいは「付加価値創造できません」と言っているように見えて、

 

根本的には、ユーザーへ奉仕する発想はなく、数字取りにしかロックオンしないんだろうなと思います。

 

でも、その前提があってこそ、

 

逆に、Xでお金くばったりして、バランスを取っているような、

 

基本的に、良い人なんだと思います。賢いし、実行力もあるし。

 

ただ、株式投資って、

 

全員が全員、「適切な投資で、経済効率性上げよう(公益に資するように)」というホワイト投資家だけではなく、

 

ホオジロザメのように、他のライバルを捕食対象としか見ていないような、そういう「殺し合い・喰い合い」の場でもあるわけで、

 

そういった場に、株ビギナーをのこのこ誘導させるというのは、

 

投資への知見をみんなに深めてもらう機会提供として良い面もあるし、

 

か弱いウサギを、ライオンのいる檻に誘い込むような、悪魔的な面もあって、

 

その両面が、高い水準で、両立している点で、前澤さんは才能豊かな人だなぁと思います。

 

もちろん、「上場できなかったら、未公開株買い取ります」って言ってるので、極悪ではまったくないですね。

 

私はカブアンドのサービス利用するかなぁ?

 

取りあえず、株なんて、現時点でどっかの会社の株を、1株からでも買おうと思えば買えるので、

 

かつ、株式市場に興味が無いので(勝ち目が薄いし)、

 

肝になるのは、カブアンドの本業のサービスが、どのくらいメリットあるかどうか、が重要ですね。

 

カブアンドはテレビCM(明石屋さんまさんと前澤さんがしゃべってるやつ)も見たことがありますが、

 

CM打つほど、コストかけて、

 

やってることは、何が目的なのかよくわからないし、

 

「お金が有り余ってるから」「道楽したい」って感じなのかな・・・。

 

お金有り余ってるなら、日本の勤労学生に投資したりすればいいのにな、と私なんかは思いますが、

 

前澤さんはある意味天才的な人だと思うので、

 

そういう凡庸な発想は、好まないって事なんでしょう。

 

カブアンドが、「美味しいコーヒー粉」を売り出してくれたら、私も利用するかもしれません。

 

コーヒー好きなので、コーヒー経済圏の成長を望んでいます。

 

そういうニーズをキャッチできたら、人気出るかもですね。

 

おわり