もしも独裁者になったら

もし私が架空の国の独裁者の王になったら、どうするか妄想してみました。

 

私は法治国家というのがあんまり肌に合わないので、法は無くすわけじゃないけど、超法規的措置というのを公然とやると思います。

 

法律でカバー可能な領域は法律でやる、無理な部分は、法に頼らずに王の意思決定に依存する。法律の対象領域を、定義してしまえば、「それ以外全て」が王のカバーする部分になるということです。

 

で、王にそこまで権力を与えるのならば、王が暴走したら「国として」まずいですよね。

 

なので、王を、本人の意志に関わらず、交代させることができるスーパー法律を作ります。国における「憲法」みたいなニュアンスです。

 

手続きは、国民の多数決でいいんじゃないでしょうか。民主的ですね。

 

ここで、「ほとんど日々の生活に没頭してる国民に、良い王を選出する目利きができるの?」という懸念があると思いますが、私は、「目利きができない国民が王を選ぶようにする」というルールを採用します。

 

実際にやるとどうなるかというと、「耳触りの良い事ばっかり言う嘘つきな人」「人間的に魅力がある人」「平和主義者の人」「印象操作するのが得意なサイコパスな人」

 

こんな感じで、「よくわからんけどなんか良さそうな人」が王に選出されることになると思います。で、その人が上手くやれるかというと、上手くやれない確率の方が高そうですね。

 

でも、それで結構、大いに失敗して国民は痛い目に会いましょう。どんどん王を交代させて、「ダメ次!はい次!」と色々試してみましょう。

 

そうやって国が混乱しているうちに、最初は「よくわかってなかった」国民がだんだん人の目利きができるようになるんですよ。面白いですね。

 

私は、こういう風に「システムに過度に依存しない」「システムが人を育てる(システムを正常に動かすためには人が成長しないと無理)」みたいな形が一番好きなんですよね。

 

というか、この時点で、私はすでに王をクビになっていますが、それはそれでいいんじゃないかと思います。国民の支持を得る能力がなかった、というのは王として致命的だと思います。相手に自分の考えや思いを十分に説明できなかったということですからね、能力不足でクビが妥当でしょう。

 

ただ、これは妄想なので、私がリベンジをしてまた王になったという仮定で話を続けます。

 

もし私が暴走したら(暴走していることの正当性を国民に十分に説明できなかったら)多数決でクビになります。低コストの「革命」をシステマティックにやるということですね。

 

なので、私は自分の我を通すときには細心の注意を払います。ということでその安全弁として、アドバイザー機構を作ります。

 

アドバイザーとは、国民の意見代表の人たちのことです。国民は一人ひとり違うけど、似た傾向のグループは作れると思います。そのグループの声を代表して私に進言する役割の組織を作ろうと思います。面白いですね。

 

私の頭の計算で「国民の支持を得つつ、我を通すための最適解」を導きます。これをやると、アドバイザーから「あっそういう視点があるのか」と発見できるので、楽しいと思います。

 

ただ、理想を言うと、国民代表のアドバイザーの意見を聞くだけじゃなくて、本当は国民全員違う個体として扱うのがいいんですけどね。

 

で、アドバイザーの言うこと聞いてたら、「これじゃやりたい事なんにもできないじゃん」みたいになって、私が困る、みたいな展開があったら面白いですね。

 

こういう試練というか、壁は、経験上、乗り越えられることが確定しているので、「がんばれば確実に利益がある」という金の成る木ですね。

 

こういう壁を乗り越えていって、忘れてはいけないのは、それをちゃんと「記録」するということですね。

 

どういう課題があって、それに対してどういうインプット情報を用いて、どのように対応して、どういう結果が出たか(繰り返し)

 

これを克明に記録します。で、その情報整理と分析を担当する部署も作ります。私の国のブレーンのような機関ですね。

 

例えば私じゃなくても、「とても素晴らしい行動をする王」がいたとしても、そのメカニズムがわからないと、インスタント食品みたいに数十年かけて消費して終わり、になってしまうので、それはもったいないと。

 

まぁ、この積み上げるノウハウを、どのように活用するか、又は、活用しないかの判断は、王に委ねられてるんですけどね。ノウハウという常識をぶっこわしてくれる革新的な王が出てきたときに、その芽をつぶさないようにした方が面白いです。

 

これ考えると、色々アイディアが出てきて楽しいです。実際の日本の統治システムを知って、その上で私だったらどうするか、を考えてみたいです。

 

最近オープンソースという言葉を聞くので、政治もオープンソースをやって決死のノーガード戦法をやるのもエキサイティングですね。