争いについて考えてみた その4

人間はしばしば争いをしてしまう存在ですが、

 

「争いをコントロールすることはできるのではないか?」という発想からその方法論を考えてみようのコーナーです。

 

まず基本的なスタンスとして、

・「争い」は本来あってはならない

・「争い」はあってもいいが、制御しなければならない

 

この2つがありますが、どちらの立場に立つかで、考える方向性も変わってきます。

 

争いへのアプローチとして

前者は「争いを防ぐため」の操作で、後者は「争いを抑え込むため」の操作になります。

 

今回はこれをガッチャンコして、

・「争い」はあってはならないが、もしも発生した場合は制御しなければならない

というスタンスで考えるとします。

 

さて、争いとして何らかの衝突が顕在化するという現象は、

水が「沸騰する」ような現象なんだと思います。

 

水そのものの性質は一定で、ある条件が整うと、様態が変化するという現象です。

 

沸騰する原因は、

・水がそのような性質を持っていること

・水に一定以上の熱が加わること ですが・・・

 

沸騰を防ぐためには、

・水の性質を変更させる(沸騰しない水に変える)

・水に一定以上の熱を与えないようにする

 

というベクトルの異なる対処法が挙げられます。

 

水を人間に換言すると、

・人間の性質を変える

・人間に一定以上のストレス(本人の願望と現実のギャップ)を与えないようにする

となります。

 

ここで、

そもそも人間とは「必ず争いをするもの」として定義可能なのか?

いかなるストレスを与えても、争いをしない人間は存在しうるのか?

 

という疑問が出てきます。

 

「いかなるストレスを与えても、争いをしない人間は存在しうるのか?」

私はかなりストレス耐性がある(自分の願望をそっちのけにして現実に対応しようとする)と思っているのですが、

 

例えばヤンキーに暴力を振るわれた、という場合は争いを起こすかもしれません。

 

暴力でなくても、仕事で理不尽な扱いを受けた、となると「仕事の場において正しいとされる(私が正しいと思っている)ルール」を侵害されたと解釈して、争いを始める可能性があります。

 

ここでわかることは、人間は

「ストレスが加わった」+「自分の正しさが侵害された」

このとき初めて争いを起こすのではないか、という仮説が成り立つということです。

 

言い方を反転すると、

「仮にストレスが加わっても、それが自分の正しさの侵害に当たらなければ争いを起こさない」になります。

 

前のブログにも書きましたが、人間の「正しさ」とは「自分の欲の肯定」です。

持っている欲には、「肯定された欲」と「必ずしも肯定されていない欲」があるということです。

 

例えば「性欲」。

私にとっては「必ずしも肯定されていない欲」に当たります。

これが完全に肯定されると、性犯罪を犯すようになってしまいます。

 

争いのコントロールに話を戻すと、

その根本には「人間の欲(願望)」と「その肯定」があるということです。

 

実際に争いをコントロールしようと思ったら、

まず全ての「人間の欲(願望)」と「その肯定」の情報を持つことが必須です。

 

これを把握せずに、上からの政治的圧力で、ブワ~っと影響力を行使しても一部の賛成と一部の反対のリアクションが生まれるだけで、争いのコントロールは果たせません。

 

現代になってSNSが広まり、個人がそれぞれ何を考えているのか、ということは(昔と比べて)はるかにわかりやすくなっていると思います。

 

この風潮をどうにか利用して、国民全員を戸籍で管理するように、「個人の欲とその肯定」に関する情報を把握することが、将来的に必須になると予測します。

 

欲をカテゴリー別に分類して、それぞれどのくらいの強さか、そしてその欲のうち肯定している欲は何なのか、を個人別に全員分情報収集すること。

 

これが可能となった場合、スパコンなどを使って争いの発生予測をシミュレーションできる可能性があります。

 

問題は、入力情報として

・「欲の強さ」のパラメーター化が困難

・ストレス(願望と現実のギャップ)のうち、「現実」に当たる情報が入手困難

※例えば「新車が欲しいけど金が無くて買えない」「嫁の作る飯がまずい」などの膨大で超個人的な情報をどのように入手して入力するのかの問題

 

これらがあります。

世論調査のように、アンケート項目を作って、全国民に書いてもらう方法でなんとかならないでしょうか。

 

争い発生予測シミュレーターは、私は将来的に必ず実現されるものだと9割以上確信しています。

 

投資先として非常に優秀な対象だと思います。

是非これを開発して、中国に輸出してください。世界が変わります。

 

今回は理想的な案を上げましたが、次回は今すぐできそうな方法論を考えようと思います。