読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

刑法について考えてみた その2

刑法を読んでみようのコーナーその2です。

 

刑法「総則」の第7章「犯罪の不成立及び刑の減免」を取り上げています。

 

■緊急避難

刑37条1 自己又は他人の生命、身体、自由又は財産に対する現在の危機を避けるため、やむを得ずにした行為は、これによって生じた害が避けようとした害の程度を超えなかった場合に限り、罰しない。ただし、その程度を超えた行為は、情状により、その刑を減軽し、又は免除することができる。

 

刑37条2

前項の規定は、業務上特別の義務がある者には、適用しない。

 

長いよ!文の構成ごとに分けて見ていきます。

 

刑37条1

(自己又は他人の生命、身体、自由又は財産に対する)(現在の)危機を避けるため、

>対象は前回の「権利」と同じで、「現在の」も前回の「急迫」と同じようです。

 

(やむを得ず)にした行為は、

>これも前回に出てきた言葉。

どうしても仕方なくやったことか?の「必要性」と

必要最低限の対処だったか?「相当性」が問われています。

 

(これ[=やむを得ずにした行為]によって生じた害が

避けようとした害の程度を超えなかった)場合に限り、罰しない。

>「超えているかどうか」の判断はちょっと素人には難しそうです。

例を上げると、海で2人の人が同時に溺れそうなとき、一人用の浮輪を使うためにもう一人を犠牲にすることは、緊急避難に当たるとのこと。

 

ここまで見て、刑36条の「正当防衛」と何が違うんだ?と疑問に思いました。

調べてみると、

「正当防衛」は・・・他者からの不正な侵害を受けた場合

「緊急避難」は・・・自然災害や事故による危機にみまわれた場合

の規定のようです。

 

例えば、地震津波から逃げるために、停めてあった自転車を盗むことは「緊急避難」に当たる、という感じです。(注:この例は私が考えたもののため違うかもしれません)

 

第一に「法の考え方」をきっちり決める手法ならば、この2つを分ける必要はないと思いますが、これを分けているということは

 

法律は、「現実に起こるあらゆるケース」に適応した形が好ましいとされていることを示していると思います。法律を学ぶときは、やはり判例を見るのが早道のようです。

 

ただし、その行為を超えた行為は、情状により、その刑を減軽し、又は免除することができる。

>「情状」というのは何ともあいまいな基準のように思います。

調べてみるとその対象には

被害者の状況、被害の回復状況、弁償、被害感情、被告人の後悔や反省の状況

などがあるようです。

 

「被害感情」というのが入っているのが気になります。

やはり刑は、公的な報復という側面があるんでしょうか。

 

刑37条2

前項の規定は、(業務上特別の義務がある)者については、これを適用しない。

>「業務上特別の義務がある者」とは、警察官や消防士、自衛官などが当たるそうです。

 

彼らは一般市民の安全が確保されるまで、自らに降りかかる危機はギリギリまで避けてはいけない義務を負っているため、このような規定があるとのこと。

 

彼らのオフ日には緊急避難は適用されるのかな?と疑問に思いました。

 

以上です。

「正当防衛」を一生懸命調べたおかげで、緊急避難は比較的すんなり理解できました。

次回は「恋」・・・じゃなくて「故意」を読んでいこうと思います。