私は法律はほとんど知らないですが、
犯罪に対して国(統治する者)がどのような態度を取っているか興味があり、
刑法をググってみました。
そこで気になった点を色々考えてみようと思います。
刑法は大きく分けて「総則」と「罪」の2編で構成されているようです。
今回は「総則」の第7章「犯罪の不成立及び刑の減免」をピックアップします。
■正当行為
刑35条 法令又は正当な業務による行為は、罰しない。
前者(法令)は、他の法律とのケンカを避けるということで納得です。
しかし後者(正当な業務)はちょっと?です。
法令以外で、行為を正当化する手段や仕組みとは、具体的に何があるんでしょうか。
調べてみたところ
「ボクシング選手が相手を殴る行為」
「プロ野球選手がデッドボールを当てる行為」
「ラグビー選手が相手をタックルする行為」
などがあるそうです。
ふむ・・・言いたいことはわかるんですが、これが暴行罪にならない根拠が謎です。
形は暴行罪の要件に合っていても、それが「社会的に相当な行為」と認められれば、違法ではないとのことです。そのジャッジは裁判所が下すと法律事務所のホームページの解説に書いてありました。
私にとってこれって新事実なんですが、行為が「正当な業務か、否か」の分かれ目が、裁判官の判断に委ねられてるんですね。
へえー法律ってそんなもんなんだー、もっと主観に頼らないでガチガチに決まっているものと思いこんでいました。
「法令に順ずる行為」以外の行為で、かつ、「暴行罪などに当たらない行為」を全部、「正当な業務」の一言にぶち込んでる感じですね。
法律の条文を読むときは、記されている言葉の意味を読み取とるよりも、まず構成がどうなってるか着目するのが正しい読み方のようです。
条文一個目からけっこうつまづいてる・・・これは複数回に分けないと無理だな。
今日はあとひとつだけやります。
■正当防衛
刑36条
1 急迫不正の侵害に対して、自己又は他人の権利を防衛するため、やむを得ずにした行為は、罰しない。
2 防衛の程度を超えた行為は、情状により、その刑を減軽し、又は免除することができる。
これは有名なやつですね。
あまり知られてないのは、正当防衛には刑事上と民事上の2種類あるそうです。
へえ~。今回は刑事の正当防衛について見ていきます。
まずは構成から。
1 〇〇に対して、〇〇のため〇〇した行為は、罰しない。
2 〇〇の行為は、情状により、刑を減刑又は免除することができる。
1はすべての侵害に対してあらゆるカウンターをしかけてよいわけではないという文です。
2は減刑又は免除ができるよん、と言ってるだけのシンプルな文。
1 急迫不正の侵害に対して、自己又は他人の権利を防衛するため、やむを得ずにした行為は、罰しない。
1の「急迫不正」について
これは現在進行形で発生している侵害に対しての防衛かどうか、について言及しているもののようです。
昨日殴られたから今日殴り返す、明日殴られそうだから今日殴っとく、はNGということです。なるほど~
ナイフで襲われそうになったとき、相手を縄でグルグル巻きにして動きを止めた「後」、殴るのもNGだそうです。
これは納得ですね。
1 急迫不正の侵害に対して、自己又は他人の権利を防衛するため、やむを得ずにした行為は、罰しない。
1の「自己又は他人の権利を防衛するため」について
「権利」とは生命、身体、財産などが当たるそうです。
他人の権利を防衛するためでも正当防衛が成立するんですね。ほほ~。
知らないおばあちゃんを狙ったひったくり犯に、タックルをくらわすのは正当防衛ということ。覚えておこう。
「防衛」とは反撃するときに「攻撃してやろう」という意志があったかどうかについて規定しているものらしいです。
これはケースバイケースなので、裁判官の判断に委ねられるところでしょう。
けっこうあいまいだけど、これは一般人の感覚でも判断できそうです。
1 急迫不正の侵害に対して、自己又は他人の権利を防衛するため、やむを得ずにした行為は、罰しない。
1の「やむを得ず」について
行為に「必要性」と「相当性」がある場合に、「やむを得ず」と認められるそうです。
「必要性」は「防衛」と同じことを言っているとのこと。
「相当性」は、防衛行為が必要最低限であったかどうかの判断を指しています。
・素手の攻撃に対して、刃物で反撃した
・財産を狙われているのに、相手の身体を攻撃した
・素手の攻撃に対して、武道経験者が素手で反撃した
これらは過剰防衛として違法だとされるそうです。
「財産を狙われているのに、相手の身体を攻撃した」
これって、ひったくり犯へのタックルはダメってことなんでしょうか?
調べてみたけど、よくわからなかったです。
今日はおしまい!
法律文を読むのってすごい疲れる・・・関連する判例をすぐ出してくれるアプリとか無いだろうか。
条文だけを読んで内容を理解するのはちょっと無理があるな。